こんにちは、ぼたんです。
言わずと知れた名作『西の魔女が死んだ』。
改めて読んでみて、大切な人生の教訓を説いている一作だなあと思いました。
本って同じ作品でも読むタイミングによって、心に刺さる部分とか、読んで湧き上がる感情とか、そういったものが全然変わるから面白い。
あらすじ
学生特有のグループ付き合いに煩わしさを感じ、結果いじめの標的とされてしまった中学生のまい。
もう学校へは行かないと決めたまいに対し、両親はまいを信じて理由を尋ねたりすることはなく、ただ祖母のもとでゆっくりしたらどうかと提案する。
祖母が「魔女」であることを知ったまいは、自然あふれる祖母の家でのびのびと魔女修行に励む。
まいは悩み考えながら、あたたかな祖母に包まれて少しずつ成長していく。
しばらくして、まいは祖母のもとを離れ、両親とともに新しい町で新しい生活を始めようと決意する。
そんな祖母との別れの直前、ある出来事をきっかけに祖母とのわだかまりを残したまま祖母の家を去ってしまう。
大好きなおばあちゃん。新しい生活が始まっても祖母の教えを忘れることなく、わだかまりを解消せずに別れたことを後悔しながら、ずっとずっと想っていた。
そして突然に届く祖母の訃報。
後悔の念に駆られながら祖母の家に向かう。
そこで見つけた祖母からのサプライズとは。
まいを大切に想うおばあちゃんのあたたかさが堪らない。
感想
田舎のお家で、養鶏や畑をやりながら、昔ながらの生活を送るおばあちゃん。
読んでいるだけで自然あふれる情景が目に浮かんできて、生活ぶりを追っているだけでもなぜか癒される。
魔女修行も然り、そんなおばあちゃんと生活を共にする中で、まいの心はゆっくりほどけて前に進んでいく。
おばあちゃんからまいへの数々の教えは、今の私たちにとっても通用する普遍的な考えだと思いました。
自分の幸せは自分で決める。
自分で決めたことをやり遂げる力。
周りの影響を受け流し、感情をコントロールする力…
おばあちゃんの生活も人柄も本当にあたたかくて、読んでいるこちらの心もいつの間にかほぐされていく。
おばあちゃんのような人生に憧れすら抱かせる。
何度でも読み返したくなる、気持ちが穏やかになるあたたかな一冊です。
ぼたん🌸
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