『自分を育てる方法』中竹 竜二 著

読書

 

こんにちは、ぼたんです。

 

 

皆さんは「セルフリード」という考え方をご存じですか?

 

 

これまでの、良い学校を出て、大企業に就職して定年まで働き、結婚して子供ができて…というテンプレートな形は薄まり、生き方の正解がなくなった変化の時代。

 

 

自分自身がどんな人間で、何が好きで、何を得意としているのか。

ありのままの飾らない自分で無理なく楽しく力を発揮できる状態をキープする。

そんな状態へ自分で自分を育てていく力を「セルフリード」と呼びます。

 

 

 

本著は

①自分を知る力(自己認識)

②自分を導く力(主体性)

③自分を支える力(自己承認)

の3つの力を育てることでセルフリード力を磨いていく、セルフリードの入門書となっています。

 

 

それぞれの力を説明していく章では、簡単なワークシートもついており、内容を理解したうえで実生活で何を意識しながら生活するとより良いのか、実践された生徒さんのビフォアーアフターの実例が挙げられていたり、初めての人でも取り入れやすい、分かりやすい説明となっています。

 

 

ただの説明書という訳ではなく、物事の考え方の面でも「なるほど、こういう見方もあるのか」とはっとさせられるような、自分の視野が広がるようなお話も随所に。

 

 

 

 

 

①自分を知る力(自己認識)

 

自分をリードするためには、まず自分を正しく知ることから。

 

「自分の好きなことって何だろう」

意外とぼんやり毎日を過ごしていて、「好きだから」「自分がしたいから」の行動ってなかなか思い出せないなあと思います。

 

あといわゆる「真面目ちゃん」タイプだったのか、周りの人たちの期待感とかを勝手に感じ取って、自分の気持ちよりも「こうあるべき」みたいなものを選んでいきてきたので、急に「好きなこと」と聞かれても少々戸惑う部分も…。

 

 

自分を知るには好きなことだけでなく「弱み」としている部分も。

 

自分の弱さを自認してさらけ出せる人は周囲の信用を得やすく、チームではメンバーが安心して持ち味を発揮しやすくなる。

 

「人には強みも弱みもない。あるのは”特徴”だけだ」

良い言葉です^^

 

 

 

 

②自分を導く力(主体性)

 

みなさんは「自主性」と「主体性」の違い、ご存じですか?

 

 

私も本著を読んで「なるほど…」と思ったのですが、

 

・自主性…決められたことに対してのアクション。周囲から期待されることについてやれば評価されることが確定したうえで始める。

 

・主体性…自分で考え、選んだ行動へのアクション。評価につながらなくても、自分でやる価値があると信じられるから始める。

 

 

学生時代や若手社会人時代は「これをやればOK」という方向性がある程度周囲から提示され、その通りに努力すればしっかり評価されてきました。

 

しかし、これからの変化に富んだ時代を生きていく中では、自分で選び積極的にトライ&エラーを繰り返す。

 

「誰かに言われなくても動ける」=「誰かのせいにしない」

自らの責任で生きるしなやかさを身につけることが重要になってきます。

 

 

 

 

③自分を支える力(自己承認)

 

“無人島の孤独感”より”都会の孤独感”

…うーん、これも言われて「なるほど」と唸った言葉です。

 

 

昨今でも「自己肯定感」等とよく耳にしますが、本著では自分で自分をきちんと受け入れ、認める「自己承認」が大切だと説いています。

 

 

他者に依存せず自分自身で、自分の存在を認め、自身の行動を振り返り、成長を認めていく。

 

 

三歩進んで二歩下がる、必ずしも成長の毎日ではなく、昨日できたことが今日できなくなっているかもしれない。

それでも長期的に見て、その「できない」の受け入れ方なども含め、毎日少しずつ成長しているはずで、それを気づき認めていけるとよりレベルアップしていける。

 

 

 

 

そしてこれら3つの力の土台となる力が「学び続ける力」=「自ら変わろうとする力」

 

至るところで言われていますね、「人は変化を嫌う生き物だ」と。

 

 

しかし、”なりたい自分”になるためには「これまでのやり方」を修正しながら、必要な変革を自ら起こしていく必要があります。

 

 

ここでは心理学の成人発達理論を用いながら、人間の成長について書かれた箇所がありましたが、ちょうど次に読んだ別の本でもこの成人発達理論が出てきて、これは何かひとつキーワードだな…と好奇心が刺激されています。

 

 

 

ここでもうひとつ、本著で気になった考え方。

 

変わろうとする人を批判する気持ちのほとんどは「嫉妬」。

自分にはできないチャレンジをする人を羨ましく思う。

その人を批判しなければ、自分の存在を自分で認められない。

羨望と自己肯定をしたい気持ちが、トゲのある言葉に変わっているだけなのだと理解すれば、うまく聞き流せるように。

 

 

私は昔から他人からの反応に敏感なところがあり、特にこちらに非がなくてもトゲのある態度を取ってくる人には、どう対処すべきかほとほと悩み、でも自分が何か不快にさせてしまっているようで申し訳ないと恐縮する場面が多くありました。

 

 

でも、そういった人の中たちはこうしたもどかしい気持ちが故にトゲのある態度を取っているのだと考えられると、それは自分が一歩進んでいる証拠なのだと思えるような気がします。

(もちろん、気づいていないだけで自分が何かしてしまっていることもあるかと思いますが…)

 

 

 

 

 

自分を知り、自分のやりたいに一直線に。

少しずつの小さな成長をたしかに感じながら。

 

 

定期的に自分を振り返りながら、方向性を修正しながら、少しでも心地よい毎日を過ごせるように。

 

 

 

現代を生きる皆さまに送る、読んで損はない一冊だと思います。

 

 

 

 

 

ぼたん🌸

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